第三回TUNZA国際会議

日程:
2007年8月26日~30日
場所:
ドイツ・レバクーゼン
参加者:
世界各国から200名ほど
テーマ:
環境事業におけるテクノロジー
主催:
国連環境計画

8月26日~30日まで開催された環境国連計画主催、バイエル株式会社協賛のTUNZA国際青年会議に参加しました。 TUNZA会議は2年に一度行われ、世界各国の青年たちが集い、お互いの活動経験や視点をシェアすることで環境問題への対策を供に編み出す場を提供することが目的です。 各国の青年の活動を知り、刺激を受けることで日本における青年の環境活動がさらに活性化するのではないかと考え、参加を決めました。 また、環境問題はいろいろな社会問題、政治問題、経済問題が絡み合ってできた結果であり、世界中での協力が不可欠であるため、一緒に活動をするきっかけになればと思いました。

今回の議題は「環境事業におけるテクノロジー"Technology in Service of the Environment"」で、 5日間にテーマに沿ったワークショップ、プレゼンテーションや施設見学などが行われました。 環境先進国ドイツで、企業によるさまざまな環境に配慮した取り組みを垣間見られたことはとても有益でした。 「こうあるべき」である姿を見出すことは成功への近道ですし、具体例を見ることで参加者が自国の可能性へ期待を見出せるものだったと思います。 ですが、まだ技術が追いついていない、または、インフラストラクチャーが整っていない国からの参加者にとって、 この環境テクノロジーというテーマについてディスカッションをするのは難しいようであり、また青年による地域主体の活動には少々取り入れにくいテーマだという印象を持ちました。 ただ、環境テクノロジーは取り入れ方を間違えない限り何倍もの効果を生みだすので、これからユースとしても何らかの形で取り込んでいくべき点であると思います。 環境テクノロジーの中でも主に話し合ったのは再生可能なエネルギーや廃棄物処理などでした。 現状を理解し、どうしたらすでに大気中に発散してしまった炭素を環境活動で還元できるか、どのような発展を遂げるのがベストなのかを学んでいきました。

TYAC(TUNZA Youth Advisory Council)

会議中にTYAC(TUNZA Youth Advisory Council)の選挙もありました。TYACとは各地域から2名、計12名の諮問委員会のことで、2年間各地域の代表を務め、UNEPとユースの架け橋となります。 投票は国連と同じく各国1票で行われ、選ばれた代表たちはUNEPのユースへのアプローチを手伝ったり、各地域のユースの声をUNEPに届ける役割を果たします。

地域別のディスカッション

グループに分かれたディスカッションではアジア太平洋地域グループに参加。 テーマ別の話し合いでも地域ごとで話し合いを進めることが多かったので世界の中のアジアを考える機会が多々ありました。 アジア太平洋地域は他地域に比べても開発レベル、文化、気候などにおいて最も多様性に富んだ地域であるとの印象を受けました。 グループで活動のモデルケースを考えていて、皆の同意を得るのが難しいときもありました。一つのモデルケースがある地域で適応できたとしても、 技術的、あるいは地理的問題で他の地域ではまったく符合しないということも度々起こりました。 そういった場合の改善策を見出せていたら助けになったと思います。 話し合う中でお互いの地域の状況について知り合えるのが国際会議のよい点でもあるのですが、もう一段階上までもっていくことが「供に活動する」上で不可欠なのではないでしょうか。 アジア太平洋地域グループは飲料水の保護を私たちのテーマと定め、UNEP運営審議会で発表されることとなります。

参加者の活動

今回のTUNZA参加者の素敵だなと思った活動を2,3つ簡単にご紹介します。

トルコ:
2006年のVolvo Adventureの優勝プロジェクトでもある、"Recycled Boxes for Education"。ジュースやミルクの容器をリサイクルして合板にし、机に加工して小学校に寄付をするというものです。リサイクルされずに捨てられる容器を回収(環境)して机の足りていない学校へ配給する(社会)という2方面の問題を同時に解消するというプロジェクトです。地元の議会がこのプロジェクトに感銘を受け、援助を志願。2年間で100万以上のリサイクルデスクが数千の学校に届けられるということです。
マレーシア:
生物分解可能な食器(Biodegradable Food Container)の普及。ヤシ油を搾取した後のヤシの繊維で作った食器を広めているそうです。この食器は100%生物分解可能な上、自然の堆肥になるのですが、丈夫で、耐電子レンジ性です。紹介してくれたマレーシアの子がサンプルとして持ってきた食器は参加者の間で取り合いになりました。ちなみに食事に出かけた際、一人が半信半疑でスプーンを使ってみたのですが、熱いスープをすくってももちろん平気でした。
チリ:
環境アートによる教育プログラム。どこの国の団体でも大体カバーしているのが環境教育なのですが、アートによるものは日本ではまだあまり見られないと思います。確かに、伝える生徒の年齢によっては言葉より、五感で学ぶアートの方がうまく伝わるのかもしれません。私自身が大学に在籍していたとき環境アートに出会って感動したことがあるので、環境の大事さを伝えようとするアートの数々(音楽、劇をはじめ、落ち葉や自然に関するものすべてをつかった作品づくり)はとても興味深かったです。

今後の挑戦(提案)

活動家データベース
私たちの活動はそれぞれに異なります。この会議を通じて最も強く感じたことの一つはコミュニケーションと情報交換の必要性です。地域別ディスカッションの最後のプレゼンテーションでは、ヨーロッパチームが「ヨーロッパ内でのユースの活動をデータベースにする」と宣言していました。データベースを通じ、同じ活動をするグループに助言を求め、違う活動を知り、視野を広げることができます。またお互いがんばっていると知るだけでもモチベーションが高まることは間違いありません。非常に困難で時間のかかる作業だと思いますが、将来的にアジア版があれば活動も飛躍的に充実すると思います。
共同プロジェクト
お互いの問題を補い会えるプロジェクトの提案。士気を高める目的であれ、技術的な問題を補うためであれ、国境を越えて活動できるのならば結果も拡大できる。多くの人を巻き込めれば巻き込めるだけ社会におけるインパクトも強くなるので、なんらかの形でコラボレートして活動していけたらいいのではないかと思います。環境問題自体にも国境はないのだから。環境問題がまだ比較的新しく、ユースによる活動がさほど活発でない国にとって、日本の青年が持つ経験は貴重であると同時に、それらの国では革新的な活動も多々見られることから日本のユースとしても学ぶべくことは多いと思います。また、日本には国際協力に興味のある学生が多数いると見受けられるので、環境と国際関係を結ぶ活動がもっと増えてもよいのではないでしょうか。

次のTUNZA(そしてすべての青年フォーラム)にはぜひ10代の方に参加を勧めたいです。2回連続で参加でき、ネットワークを直接継続できるという利点に加え、TYACへの立候補も可能なので是非、自分と地域と世界のコネクターになってほしいと思います。

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